Juniperberryのブログ

アラサーでメンタルを患った私の、治療と気持ちの記録です

入院5日目

5日目の朝。食事のアナウンスより10分早く、自然に目覚めました。


余談ですが、私は普段、目覚ましとケータイのアラーム、合計6つくらいセットしても危ういくらい朝が苦手です。

仕事を休んでからは、病気の影響もあって、さらに朝がダメになりました。

でも、ここに来たら自発的に起床できるようになっていました。

正しい生活リズムと、大きな窓から差し込む朝の光のおかげに他ならないと思います。

入院期間中にリズムを身につけ、その後も継続できたらいいな。まずはこの調子で、朝起きる練習を。


ここ数日、親への体調報告メールに『今日は穏やかで、健やかだった。』と書くようになりました。

健やか、という表現がしっくりくるのです。


不潔な話で恥ずかしいのですが、具合が悪い時は本当に何もできなくて、お風呂に何日も入れないし、歯磨きや洗顔も一切しないってこともザラです。

よくわからないけど、本当に身体が重く、背中に何か憑物でもついたかと思うくらい、全身に力が入らず動けないのです。

お手洗いは行かないといけないので、母に連れて行ってもらっていました。それが4月の下旬ごろの話です。


この日(5/6)ふと気付きました。

毎日3回、食後にちゃんと歯磨きしてる。朝晩きちんと洗顔してる。欠かさずシャワーも入ってる。おまけに、肌の保湿まで。

なんか、普通に暮らせてるじゃん、と。

この日の日記には、『身体が健やかな行いをできるようになったと感じる。』とあります。

私は今まで、【健やか】という言葉を使う場面に出くわしたことがありませんでしたが、なるほど、これが健やかってことか、と。

余計な重力を感じることなく、自分の体と自分の脳みそがきちんとリンクし、正しいリズムでしっかりと生命活動がすすんでいる。そんな感じでしょうか。

ただただボーッとしていた効果が、こんなところに現れたみたいです。


ところで、全く話は変わるのですが、『回遊魚』と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?

私は、マグロより青魚の群れのイメージです。水族館でよく見るキラキラした集団。


入院した日に、結構ギョッとしたことがあります。

患者さんが病棟内をウロウロ歩き回っているのです。それもグゾグゾと、人口的に『密』な感じで、時間帯問わず。

最初私は、徘徊癖がある方が結構いらっしゃるんだ、と納得しました。


でもこの日、ある話し声を耳にします。

『あと何周ですか?』

ん…?これは散歩なのか!


行動範囲は医師の判断で個別に決められていて、院外に出られる人もいます。しかし今は、コロナ対策で全員病棟からの外出が自粛になっているので、みんな廊下を散歩していたというわけです。


結構な人数が一定方向に歩いているので、私はこの散歩を『回遊』と名付けました。

みんなに倣って、早速3周ほど回遊し、7分の運動になりました。おかげで夕食はおいしく食べられました。


体を動かす気持ちよさを脳みそが思い出したのか、寝る前にストレッチも少ししてみました。

幾分か身体が楽になったから、こういうこともやる気になります。


気づけば、窓の外はひどい雷雨。闇夜に走る稲光。

少しばかり怖かったので、明かりをひとつだけつけたまま、布団に入りました。